適応障害
メンタルサポートニュース
どなたでも、様々なつらいエピソードなど(社会生活上のストレス)によって、不安やイライラ、気持ちの落ち込みから自棄になることがあると思います。
同障害は、その反応がとても強くあらわれるため、家庭・仕事・学業などにおいて著しく障害された状態となります。
初期には、遅刻・早退などという形をとることが多く、なまけている、と上司に思われてしまうことが少なくありません。
これが、診断の発見が遅れる一つの理由とさえいわれております。
しかも、対応が遅れると、その症状はより悪化し、うつ病などになる危険性も十分にはらんでおります。
したがって、同障害を疑った際には、まずは、ためらわず、早期に心療内科・精神科を受診することをおすすめします。
より早めの受診により、病状の悪化や遷延化を防ぐことが可能な疾患と考えられております。
Recenty foreigners with depressive state cansed by maladaptation to Japanese society have been on the increase.
Please contact us before the conditions got worse.
- 突然、何の相談もなく「部署の異動」や転勤を告げられた。
- 業務内容の「引きつぎ」が「ずさん」で、ミスを克服しようとしても相談できる人がいない。
- 「就職」「転職」 したばかりで、仕事になれないのにサポートしてくれる人がいない。
- 「転校」「引っこし」 してきたけど周囲や環境にどうしても馴染めない。
- DV、浮気・不倫などで「パニック」。
- 子供の「いじめ」「不登校」「ひきこもり」などで、どのように対応したらいいのか、精神的にギリギリです。
「なりやすい人」の体質・気質の特徴は?
マジメすぎて、がんばり過ぎる、“過ぎ”の二乗で生きている人は、傍から見れば「いい社員」「いい学生」「いい妻(夫)」「いい親」「いい恋人」に映ります。でも、こんないい人ほど、情動の取り扱いがヘタクソであることも少なくなく、適応障害へと自分を追い込んでいきやすいのです。
情動の処理の仕方に問題がある場合が多いので、心と身体がストレスで悲鳴をあげてしまうことになります。
次に、情動が未分化な人というのは、情動の処理の仕方を教えられずに育ってきてしまった人でもあります。そのため、環境の変化に対応して、その時々で適切に感情を認知し、表現するということができなくなります。
さらに身体感覚を抑圧してしまいがちであるというのも、適応障害になりやすい人の気質的特徴といえます。
身体にいろいろな不調が起きてくるのは、身体欲求を黙殺してしまいがちな気質とも関係しているのです。
さらに体質という面からみれば、情動と密接に結びついている自律神経のコントロール機能が低い、安定が悪いといった体質をもっている人は、ストレス耐性レベルも低くなります。ストレスの影響もそれだけ受けやすく、適応障害にもかかりやすくなるのです。
人格的な特徴として
○傷つきやすい
○切り替えが下手
○人の目や評価が気になる
○相談できる相手がいない
などが挙げられます。
死別反応と抑うつエピソードの比較
↓テーブルを左にスクロールできます。
悲嘆 | 抑うつエピソード | |
主要な感情 | 空虚感・喪失感 | 持続的な抑うつ・幸福や喜びを期待する能力の喪失 |
症状の出現様式 | 数日から数週で弱まりながら波のように繰り返し生じる | 持続性で特定の考えや関心に影響されない |
肯定的な情動やユーモアの関与 | あり | なし |
思考内容 | 故人の考えや思い出 | 自己批判・悲観的内容 |
自己評価 | 保たれる 自己批判が存在する場合は故人に関連すること(たとえば、もっとお見舞いに行けばよかった、愛情を伝えればよかったなど) |
無価値観・自己嫌悪 |
希死念慮 | 故人に結びつくこと | 苦痛に耐えられず死を選ぶ中川 敦夫、大野 裕. うつ病スペクトラムとDSM-5 診断カテゴリー 原田誠一(編) メンタルクリニックでの主要な精神疾患への対応[3] 統合失調症、気分障害 中山書店 184-191. |
中川敦夫、大野裕.うつ病スペクトラムとDSM-5 診断カテゴリー 原田誠一(編)
メンタルクリニックでの主要な精神疾患への対応[3] 統合失調症、気分障害 中山書店 184-191.
治療方法とその後の注意点
心理療法を先行しますが、状況に応じては、つらい精神的、身体的な症状に対して お薬を使用します。
治療中は、「良くなってないこと」ばかりに目が向いてしまいますが、一つでも改善している症状を意識して前向きに評価していくことが、大切です。また、環境(職場、部署)の調整や日々の生活習慣についての、ご相談も重視しております。
ご両親のお話しから、すぐさま診断することは、決して致しません。あくまで、ご本人が主役です。
当座のことは棚上げしてでも、本気でご本人をこれまで以上に愛してください。
「若輩のくせに、生意気。知ったふりして」などいうご意見も多分におありでしょうが、承知しております。どうかご容赦くださいませ。
治療として
新たな人生のターニングポイントになったと考え、
①何はともあれ「休養」を心がけよう
②「デキル人」から「デキタ人」に変わっていこう
③「適応障害、ありがとう」の気持ちをもって進んで行けるようにサポートいたします。