診療のご案内
診療について
診療では、困っていることや悩んでいることなどについて何でも相談してください。
うまく話そうとしなくても大丈夫です。
当科の性質上 「問診」 などにより、これまでの生い立ちからご家族のやご本人の悩み事などをバランスを計らいながらうかがいます。
あくまでも、ご本人一人ひとりの個性を充分に尊重し、それぞれのお気持ちに無理なく寄り添うことに心掛けます。ご本人を支えるご家族や周囲の方々のお悩みなどに対しても、積極的にご支援いたします。
ご本人の診療はもとより、状況に応じてご本人の了承を得た上で、ご家族や職場の方々とのご相談をさせていただくことも可能です。
どうぞ、気軽にご相談ください。
ご来院いただいた後の注意点
症状が良くなったと感じ、また、風邪をひいて風邪薬がでたなどの理由から、自己判断で薬を減らす、さらには中断してしまったことで、再び症状が悪化・再発してしまうことをしばしば経験しております。また、その結果、離脱症候群を引き起こし、「薬をのむのが恐くなった」と、本来の治療が充分に進まなくなってしまう方々も少なくありません。
症状がなくなることが治療のゴールではありません。今後のことについて、一緒に歩んでいきましょう。
是非、医師と服薬や減薬の時期、方法などをじっくりとご相談くださいませ。
ながうしクリニックの特徴
- 各ライフサイクル(小児、児童、思春期、成人・中年・老年期)に応じたご支援
- 他科との連携に力を入れております。
- てんかんの治療も積極的に行っております。
- 産業医の視座から復職支援を行います
COVID-19や社会情勢などにより、適応障害と診断される方々が急増しております。
そのため、診断書などを用い、ストレスとの距離を保つことが非常に有用です。
決して怠け、さぼりではありません。生活のペースを緩め、これまで頑張ってきた自分を少しでも大切にする時間を持つことが肝要と考えます。
昨今増加の一途を辿る「働く人のメンタルヘルス不調」に対して、薬物治療のみならず、生活習慣の見直し・改善、認知行動療法や対人関係療法などを状況に応じて行い、休職や復職のご相談・ご支援をいたします。 - 対人関係療法
- 再交渉(互いのずれに気づいて積極的に変化をもたらそうとしている段階)
- 行き詰まり(互いのずれに関する交渉をやめて沈黙している段階)
- 離別(不和が取り返しのつかないところまできているが、別れるためには何らかのサポートが必要な段階)のいずれの段階にあるかを見極めて治療を行う.
- 働く人の様々なストレス
「リワークプログラム」を実践しております。
「日常生活がほぼ問題なく送られる程度」の回復レベルから、「仕事に行っても大丈夫」といえる、いわば「復職可能なレベル」の隔たりは、とても大きなものです。当クリックでは、様々な方策により、その隔たりを焦らず、確実に軽減していくようにオーダーメイドの支援をさせていただきます。
当クリニックでは、メンタルヘルス不調にてつらい思いをされている方々に対して、ご本人と相談の上、「休養と病状回復」「復職準備性の獲得」「就業継続性の獲得」という基本のステージごとに、個人の人格特性を勘案しながら、皆さまがご心配されている復職後の再休職の防止対策も含めて力を注いでいく所存です。状況に応じて、ご本人の個人情報開示許可を得た上で、職場の上司、人事・労務担当者や産業医との文書交換や個別面談などの連携により、濃密な情報交換・確実な共有・共通理解を積極的かつ慎重にすすめていきます。
対人関係療法は、対人関係における混乱がうつ病に果たす役割を強調する。そこで、患者が自分の抱える対人関係の問題の解決を図れるようにすることで治療を行なう。その際、鍵となる4つの領域を考える。大切な人の喪失体験と悲しみ、相手への期待に関するコミュニケーションの問題、人生の中での役割の変化に伴う困難、人付き合いの技術の欠如の4つである。
Brian P. Quinn 大野裕(監訳)・岩坂彰(訳) (2003).「うつ」と「躁」の教科書 株式会社紀伊國屋書店
IPTの4つの問題領域
悲哀:重要な他者の死別後の喪の作業(mourning work)がうまく進まずに異常な悲哀(遅延した悲哀、歪んだ悲哀)となっている場合 |
喪の作業を進め、現在の対人関係に心を開けるようになることを目標とする. 患者が喪の作業をうまく進められていない場合の多くは、罪悪感や恐怖のために、喪失をめぐる自らの感情に向き合うことができていないということがその本質にある. まずは事実関係の詳細を聞き、患者を安心させながら、喪失における「当たり前の気持ち」を聞き出していくことが重要である. |
対人関係上の役割をめぐる不和:対人関係上の役割期待にずれがあって解決していない場合 |
役割の変化:生活上の変化への適応困難 |
新たな役割での熟達感を得ることを目標とし、本人にとって変化がどういう意味をもったのかを明らかにするために、変化に伴う気持ちとソーシャルサポートの変化に注目し、離断されてしまったものをつなげていく作業をする. |
対人関係の欠如:孤独、社会的孤立 |
他の3つの問題領域が当てはまる場合は選ばない.気分変性障害の場合は、障害による結果としての孤独と考え、別のフォーミュレーションをする. |
特に、対人関係の4つの問題領域のうち1つか2つを選んで取り組むことは特徴的な戦略です.
水島広子.自己肯定感と対人関係療法(IPT) 原田誠一(編)
メンタルクリニックでの主要な精神疾患への対応[3] 統合失調症、気分障害 中山書店 232-236
・仕事に集中できないし、考えがまとまらない
・単純なミスをするため、残業が増えてしまう
・些細なことで、イライラして、怒ったり自分を責める
・アルコールやタバコの量が増えてしまった
・遅刻や欠勤をするようになった
これらのことが続くようなら、どうぞ気軽に相談してください。
また、各企業の担当者さまからのメンタルヘルス相談も承っております。自費となりますが、ご了承ください。
相談内容で、特に多い内容は下記の3項目です。
1.現場に、うつ病、適応障害、パニック障害などの社員がいますが、休職や復職などの対応について
2.職場のメンタルヘルス対策の重要性は理解しているが、対策の仕方に自信がない
3.元来「元気印」。でも、最近何となく、自分や家族の体調が万全ではなく、その調子にも波がある。はじめてのことで、メンタルの問題でしょうか
・就労サポート
当院では、痛院中の方の就労サポートに力を入れております。就業中の方から、休職中、再就職を目指している方、障害者雇用を検討されている方のご相談をお受けした後、ご相談の上、ご希望や必要に応じて、適切な就労支援センター、リワーク(自立訓練を含む)、就労移行支援、就労継続支援A型・B型など、様々あるサービスの中で、各事業所と連携を図りながら、適切なサービスのご紹介をさせていただいております。
併せて、ご自身の体調が影響して、仕事が長続きしない、アルバイトを転々としているなどの悩みがある方は当院までご相談ください。就労支援事業所では、働く上での知識・技術向上、仕事でつまづきやすい傾向の分析や対処方法を学ぶことなど、様々な目的があります。
ご自身の特性を知り、自分にあった働き方や、就労先を相談して、より良い仕事環境に巡り合えるようにサポートしていただけます。
サービスの利用だけでなく、仕事の悩みのご相談やメンタルの不調を抱えながら仕事をしていくためのアドバイスもさせていただきます。障害者雇用を検討されている方には、障害者雇用とは何か、現状を踏まえて説明し、準備段階からしっかりサポートさせていただきます。
就労の準備段落で想定される、経済的不安についても、生活状況に応じてご利用いただける制度などの情報をご提供いたします。
「安心して働けるためのサポート」を医療機関の立場から積極的に行なわせていただきます。